爪の縦線をケアする方法とは?原因や予防テクをご紹介

2022.06.01

爪の縦線はなぜできるのか

爪の縦線はなぜできるのか
そもそも爪はタンパク質の1種、ケラチンでできています。
硬いのであまり想像がつきにくいかと思いますが、実は皮膚の一部。
皮膚の表面層である角質が爪の根元(マトリクス)で分化し、薄くて硬い層が3枚分積み重なってできた板が爪(ネイルプレート)です。

爪には皮膚と同じく水分が含まれているのですが、乾燥により適度なうるおいが保たれていないと縦線が現れます。
ちなみにこの縦線は爪甲縦条(そうこうじゅうじょう)と呼ばれています。

爪の縦線は何歳から始まる?

実は10歳ごろから爪の加齢が進行するといわれていて、緩やかに変化していきます。
20代ごろはあまり縦線が現れにくいですが、40代や50代から徐々に確認できるほど目立ってきやすくなります。

爪の水分量をキープするために必要なセラミドは、50代になると格段に減少します。
年齢を重ねるとともにセラミドを作り出す機能が衰えてくるので、クリームやネイルオイルなどを使ってうるおいを保っていくことが重要です。

爪の縦線を放っておくと危険

爪の縦線は手元が老いたような印象を与えてしまうのはもちろん、放っておくと重症化してしまうこともあります。
例えば縦線がボコボコと凹凸化してしまうと、爪が割れてしまいます。

爪甲縦裂症(そうこうじゅうれつしょう)という症状の1つで、日常生活に支障をきたすほどの激痛に見舞われてしまうのです。
そうならないためにも日頃からのケアをしていくのがおすすめです。

爪の縦線ができる3つの原因

爪の縦線ができる3つの原因
爪甲縦条は年を重ねるとともに生じてきますが、詳しく見てみると原因はいくつかあります。
爪の加齢や乾燥のほか、生活習慣の乱れのサインかもしれません。縦線の原因ごとにアプローチ方法が異なるので、自分がどれに当てはまるのか見ていきましょう。

爪の縦線は老化が1つの原因

爪の縦線は加齢によるものが大きな原因の1つ。
先述の通り爪は皮膚の一部なので、老化によって爪に縦線として現れてきます。
年を重ねるとともに目元や口元に線上のシワができるのと同様、爪にも縦線が出てきてしまうのです。

爪は顔のシワと比べると縦線を改善しやすい繊細な部分なので、適切なネイルケアをすることできれいな指先に回復できます。
後ほど自宅でできるセルフケア方法をご紹介していきます。

手の乾燥は爪の縦線に影響する

手の乾燥により爪に縦線が入っている可能性があります。
手は外気に触れやすく、調理中に洗剤を使うだけでもうるおいが逃げ出しやすくなり、アルコール消毒が増えた今はより一層ダメージが増えているのです。

爪は成長して伸びる度に、強い爪に必要な水分や栄養を補給していて、爪の真下にあるネイルベッドという皮膚が栄養補給に欠かせない神経や血管と繋がっています。
つまりネイルベッドがうるおっているほど爪の保水率が高い状況を指しているのです。

また爪の周りの皮膚に柔軟性があれば、爪にかかる負担を受け止めやすくなります。
その結果爪が割れてしまう可能性が低くなり、皮膚を保湿すると爪の縦線はもちろん、痛々しい爪割れを防げます。

ライフスタイルの乱れやストレス

爪の縦線は生活習慣の乱れも原因の1つ。
ストレスで睡眠時間が短くなったり、質が下がってしまったり、栄養が偏っていたりと食生活や寝不足による影響も考えられます。
実感はあまりなくても爪に縦線が出ていたら、ストレス解消法や積極的に睡眠をとる意識を持つことが重要です。

爪の縦線を改善する方法

爪の縦線を改善する方法
ここからは爪の縦線を改善する方法についていくつかご紹介します。
すぐに効果が見られるものではないですが、意識して行動することで少しずつ改善されていくはずです。
自爪を「美爪」にして指先からきれいを作っていきましょう。

ハンドクリームで爪周りの保湿を行う

乾燥しているなと感じる前に、こまめな保湿がすぐにできる方法です。
テクスチャーや香りなど、自分に合ったハンドクリームを選んで、爪周りも重点的に塗り込んでいきましょう。

またネイルオイルの活用もおすすめ。就寝前やお出かけ前に塗っておくとベタつき感が気になりにくいです。
冬の乾燥する時期には手袋を着用して外出するのも、保湿ケアの1つです。

亜鉛を多く含む食材を食べる

爪の縦線ができる原因の1つが亜鉛不足。
レバーや赤身肉、牡蠣、アーモンドなどに豊富に含まれていて、特に牡蠣は代表格です。
亜鉛はビタミンCと一緒にとると良いといわれているので、レモンを絞って食べるのがベターです。

他にもタンパク質やコラーゲンなども強い爪を育てるために重要です。
野菜も含めてこれらをバランス良くとることを意識しましょう。
足りない栄養素を食生活でまかなうのが難しい方は、サプリメントをうまく取り入れるのもおすすめです。

ジェルネイルで爪の縦線をカバー

根本的な解決にはならないものの、縦線をきれいに隠すならジェルネイルが効率的です。
ネイルサロンに行けば甘皮処理という強い爪作りに欠かせないケアを行ってくれるので、きれいな指先と爪の土台作りも同時に叶います。
最近ではセルフで簡単にジェルネイルができるアイテムも登場。
ネイルサロンに行く費用を抑えたい方は、自宅でケアできる環境を整えておくのもおすすめです。

爪の縦線やでこぼこをケアする方法

爪の縦線やでこぼこをケアする方法
自宅で簡単にネイルケアをする方法をご紹介していきます。
正しいケアを継続して行っていくと、爪の縦線も段々と目立たなくなってくるはずです。
すぐにできるのでぜひ挑戦してみてください。

爪の長さや形を調整する

まずは伸びた爪を整えていきましょう。
爪切りで爪をカットしている方が多いと思いますが、実は爪切りは衝撃が伝わり爪の割れや欠けの原因になります。
美しい自爪を作るためには爪専用のやすりを使うようにしましょう。

伸びた爪を削っていく感覚で整えると爪への負担が減り、切りすぎてしまうリスクも減るので理想の形の爪に整えられます。

爪の甘皮処理をする

ネイルサロンでは必ず行われている甘皮ケアです。
甘皮とは爪の硬い部分と柔らかい皮膚との境目にある薄い皮のことを指します。
甘皮ケアすることで2枚爪やささくれを防ぐことができます。

ぬるま湯などで甘皮をふやかして綿棒やガーゼなどでやさしく押し上げるだけなので、意外と簡単にできます。
お風呂のついでに行うのも良いでしょう。

甘皮には爪と皮膚の間からバイ菌が入り込まないようにする役割があるので、頻繁な処理やとり過ぎには注意が必要。
2週間に1回くらいの頻度がおすすめです。

爪を磨いてネイルオイルでカバー

最後は爪の縦線やでこぼこを磨いていきましょう。まずは爪にネイルオイルを塗っていきます。
指先を立てて爪の裏側にオイルを垂らし、両手の指先に塗り込みます。磨く前にオイルをつけることで、油分が浸透しやすくなる効果が期待できます。

続いて爪やすりで爪の曲線に沿って凸凹を平らにしていきます。擦りすぎると爪に負担がかかるので、力加減には注意しましょう。
滑らかになったら光沢をだすネイルシャイナーで磨いていきます。よりきれいにするには研磨剤の活用がおすすめ。

仕上げにネイルオイルを爪や爪と皮膚の境目を中心に塗り込み、乾燥から守りましょう。
爪全体の縦線がなくなることで若々しい指先を演出できるのはもちろん、ネイルのムラがなくなるのでより一層きれいに仕上がります。

爪の縦線が現れたら原因を知ってケアするのがおすすめ

爪の縦線やでこぼこをケアする方法
今回は爪に縦線が現れる原因や要因別のケア方法、自宅でできるセルフケアの方法をご紹介しました。
加齢や乾燥が主な原因ですが、肝臓の病気やストレスによる影響も考えられます。爪に縦線が入っていると手元が老けて見られがちなので、なぜ線が入っているのかを知って適切にケアしていきましょう。

執筆・監修者
大人肌研究所 研究員 高澤

当記事は、大人肌研究所の研究員の嶋野が執筆と監修をしています。
大人肌研究所のお肌悩み研究では、大人の肌悩みに関する基礎知識やスキンケアの方法をご紹介しています。
大人の肌悩みを改善するためのケア商品も販売しています。
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